金属の皮膜工場での設備投資

実家で父がやっている金属の皮膜工場で働いています。
もう10年目でようやく現場の仕事もわかってきて、私はどちらかというと事務方に回ることが多くなりました。
時代が変わり、環境問題もバランス良く考えないと事業を続けられないようになってきていて、私はそういった工場の設備周りを導入、保守をしていく部分を任されています。

そんな中で最近見直したのが排水処理です。
皮膜工場では鉄へのメッキを施す過程で大量の水とメッキの液剤を使用します。
排水するまでの工程で水と液剤を分離するのですが、25年以上前の装置では分離の過程で非常にコストがかかっています。
これまでの装置ではこれが技術的に限界だったそうです。
でも最近では使用した液剤を回収し、さらにその液剤をリサイクル活用して、最終的に同様の排水処理ができる装置があるということを知りました。
これをウチの工場でも導入できないかの検討を始めました。

早速その会社との打ち合わせをしました。
僕が見つけた資料は同様の小規模工場でも採用例があり好評だということでした。
これまでの排水の過程では水は綺麗に出来るものの産業廃棄物に関してはモノを作れば作るほど増えてしまう状態でした。
私の会社では産業廃棄物の処理費用が年々増えていて、このリサイクルは魅力的でした。
早速導入を決め、設置をお願いしました。
導入費用はかなりかかりましたが、産業廃棄物はかなりの削減になり、処理コストもかなりの削減が見込めます。
何より排水、産廃の環境に配慮した事業が出来るということを父も従業員の人たちも喜んでくれました。

これからの工場は良いモノを作ることだけではなく、環境に優しい事業にしていかないといけません。
今は会社の利益はまず設備投資へ第一に回そうとしています。
従業員の人に回せれば一番良いんですけどね・・。
でもこういった社会貢献が評価されれば受注も増えるし、事業規模も拡大できます。
設備投資と従業員の人たちへの還元をこれからもバランス良くやっていきたいと思います。

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